ギリシャ語 sphaleros「裏切り」の意味で名付けられたのが、このスファレライト。
共に産出するガレーナ(方鉛鉱)にソックリで、間違えられ易い事がその名の由来です。2011年08月25日
似た名前の宝石
紹介してきた宝石の名前にも、似た物があります。
2.29ct ブルガリア産
組成は、(Zn、Fe)S 亜鉛、鉄そして硫黄です。和名は閃亜鉛鉱

人工的にも見える実に美しい宝石ですが、モース硬度は3.5〜4とデリケート。
以前、気に入ったので指輪にしたいとおっしゃる方がいらっしゃったんですが、丁重にお断りしました。
ジュエリーにするなら、せいぜいプラチナ製のペンダントでしょうね。
18金は硬すぎて、この素材には向きません。
ルースのまま買って頂きましたが、まだそのまんまの状態、鑑賞用だそうです

このスファレライトに似た宝石名が、スフェーンです。
3.29ct アフガニスタン産
こちらもギリシャ語起源ですが、shenos 楔(くさび)の意味です。
和名も楔石で、産出する結晶の形がその名の由来です。
組成は、CaTiSiO5、カルシウム、チタン、酸化ケイ素です。
これまた、ややデリケートで、モース硬度は5。
なので、この様にプラチナ台が望ましいです。
テリもいいし、色も質感もよく似たこの2種の宝石ではあります。
最近の金地金の高騰を、私はプラチナジュエリー復権の機だと考えています。